なんだかどこかで聞いた事のある、ADRを分かりやすく説明します
ホテルや旅館のセミナーに行かれたら、たまにADR(エー・ディー・アール)って言う言葉が出て来ませんか?
こう言う業界用語や略語は セミナーではたいした説明もなく、ドンドン話が進んでしまう事があります。
知ってる人は良いのですけれどね。
ADRは Average Daily Rate(アベレージ・デイリー・レート)、つまり平均客室単価の事を意味します!
【ADR(Average Daily Rate)とは?】
客室1室あたりの販売単価であり、客室売上を販売客室数で除した値である。例えば、全客室の売上が100万円で利用された客室数が10室であれば、ADR(平均客室単価)は10万円になります。
ちなみに客室稼働率は OCC(Occupancy Ratio)と略します。
Occupancyがいわゆる占有率、Ratioが比と言う意味です。
しかしオキュパンシー・レシオって…なんだか聞き慣れませんね。。
なお、稼働率の計算はとってもカンタン!
OCC = 販売できた客室数 ÷ 客室総数 で計算されます。
10室販売していて8室売れれば、稼働率(OCC)は80%です。
でも旅館やホテルの経営者って、未だに客室稼働率を重んじる傾向にあります。
重要なのは、ADR(平均客室単価)であり、また今度Blogで書きますがRevPAR(一日あたりの販売可能客室数あたり客室売上)です。
では今日はそのADRについて書いてみようと思います。
ADRを意識したWEB販売を心がけましょう
ルームチャージ(1室売り)じゃない人数売りで販売している宿は、一室に入るお客様の人数が 2名よりも4名の方が売り上げは総じて良いと言えます。
旅館の場合、例えばカップルの予約がたくさん入っていて 客室稼働率が高くても、1室の単価 いわゆるADR(平均客室単価)が低いと全体の売上は中々伸びません。
10室を全て2名で売れるよりも 10室全て4名で売れた方が、単純に全体の売り上げが倍増すると言う事です。
なのでADR(平均客室単価)が高いと「今月、もうちょっと休んでもよいかな?」って言う風になります。
ADR(平均客室単価)の考えは、1室をどうやって効率的に販売するか?
その指標と言えるんじゃないでしょうか。
なので、土曜日や連休・はたまたゴールデンウィークや年末年始などの繁忙期、早めにサイトコントローラーで人数の縛りをかけて複数人数で販売…もしくは直近の日もADR(平均客室単価)を意識して強気で販売出来るかによって、年間の売り上げは随分違って来ます。
エリアにもよりますが、今や普通になりつつ直前割や連泊割なんかはADR(平均客室単価)を落としますから、気をつけたいトコロです。
この際、当たり前にある直近の安売りプランをまず疑いましょうね。
今ではメトロエンジンやマジックプライスなどのレベニューツールもありますので、イベント情報やエリア稼働などもしっかり視野に入れて販売しましょう!
「AIが最適な宿泊料金を決める│おすすめレベニューツール3選をご紹介!」
https://kawashimablog.com/yufuin/?p=20707
さいごに
ADR(平均客室単価)を意識しないと、低単価で毎日ダラダラと販売し続ける事になりかねません。
つまりは”休めない”のです。
ボクは常々思っているのですが、宿泊業の方こそ しっかりと決まったお休みを取られて、アチコチ出向いたり色んな感性を吸収して、リフレッシュして欲しいと願っています。
そんなの無理とか無いですよ。
行きたいイベントに参加したり、行きたい場所に行って、お一人もしくはご家族・ご友人との休暇を楽しんで欲しいです。
今までのやり方・あり方も素晴らしいとは思うのですが、毎日の労働や自己犠牲の上で宿が成り立っているのは、これからの時代は続かないんじゃないかな?
ボクとしては、ADR(平均客室単価)を上げて、無理の無い販売をして、しっかりお休みを取りつつ宿の運営をして頂きたいなーって思ったり。
最後に。こうやって数字や%を追うと忘れがちになってしまうのですが、何よりもお客様が快適に気持ち良く滞在して頂く事を前提に、それからADR(平均客室単価)を考えるって言う方が良いでしょうね。
では明日はRevPAR(一日あたりの販売可能客室数あたり客室売上)について考えてみます!
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