今でもたまに旅館で使われている言葉をフンワリとご紹介します
なんとなく聞いた事があるかな?
今日は老舗の旅館にお勤めの方や、これから旅館に働いてみたいと思われている方向けにBlogを書きます!
昔から、なんの疑いもなく日々使われている旅館の専門用語。
皆様その意味や歴史をご存じですか?
例えば「女将(おかみ)」さんと言う言葉。
旅館や食堂などを取り仕切る女性を「女将」「女将さん」と呼んだりしますが、本来日本では「御上さん」が正しい表記であったと言えます。
「女将 Wikipedia」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8A%E4%B8%8A
それに一般的に正しい意味合いの女将という立場は、オーナー夫人という立場の方が多いと言えます。
なので仲居さんから女将へ、ポジションが繰り上がるものではほぼありません。
なお男性の場合は一般的に、「若旦那」「大旦那」と呼んだりします。
ちなみに女将のランク(大女将・女将・若女将)ですが、今の時代”コレが正解”とかは無いですね。
でも昔ながらの大型旅館であれば、年功序列で 大女将 > 女将 > 若女将 の順番に立場が偉い…みたいな文化・風習が今でも存在していたりします。
でもホームページの会社概要には、取締役専務(女将)、大女将(役職無し)のように、女将の方が上みたいに書いてあるパターンもあったりしますので…そこら辺って結構アバウトなのかも?(笑)
では今回、昔から使われている旅館の職業的なポジションや用語を幾つかピックアップしてみました。
今でも使われていたりする旅館の用語や言葉
仲居(なかい)
仲居さんは今でも一般的に使われていますね。
現在では旅館や料亭などで給仕や接待をする女性の職業の事を指します。
昔は「女中(じょちゅう)」と言う、住み込みで働く女性の日本国内における歴史的呼称もありました。
なので時代劇とかにも出てくる事もあるのですが、今では差別用語になっていたりします。
「仲居」と呼ばれて嫌がる人はいないけれど、現代では「女中」と呼ばれて嫌がる方もいますので、気をつけたいトコロです。(女中が差別用語なのに、女将はOKなのも不思議ですね)
なお、仲居の長の事を仲居頭(なかいがしら)と呼びます。
お帳場(ちょうば)
今ではほぼ使われていないかも?
旅館などの和風宿泊施設において、宿泊手続や勘定の支払いを行う場所あるいは部署を指します。
現代のホテル式で言うとフロント・カウンターって感じですかね。
番頭(ばんとう)
番頭さんって言葉は、今でも求人広告でたまーに見ますね(笑)
気になる仕事内容ですが 接客などはあまりせず、一般的に言うと宿では裏方的な仕事が多かったりします。
従業員のマネジメント・布団の上げ下げ・掃除・備品や設備の点検や補充・お風呂の温度管理・お客さまの送迎・旅館によっては営業活動もやっており、多岐に渡ります。
ホテル式に言うと、フロントと言った立場がしっくり来るでしょうか?
ちなみに番頭頭(ばんとうがしら)は、リーダー的な支配人を意味します。
下足番(げそくばん)
今ではほぼ使わないかな〜。。
客の履物(はきもの)の出し入れを仕事とする人を指します。
日本家屋では座敷に上がるのには着物を脱がなければならなかった為,大勢の人が集る場所で必要とされていました。現在では一流の料理屋、旅館にみられます。
強引にホテル式に当てはめると、ドアマンにあたるかも?
さいごに
今回はごく一部をご紹介させて頂きました。
昔から旅館で使って来た言葉も、今ではほぼ使われていない言葉も、ちゃんと意味や歴史があったりしたんですね。
でも現在では、ホテルのようなモダンな旅館も増えた影響か?日本固有の言葉を使う人や宿が少なくなって来た印象もあります。
それはそれでちょっと寂しさを感じるかな。
では次回は「ジューショク」や「トクビ」など、旅館やホテルで実践的に使用する言葉もBlogでご紹介したいトコロです。
また気が向いたらこの続きを書きたいと思います。
【追記】
3年前の記事ですが、今でも非常にアクセスが多い記事です。
ホテルの業界用語を記載してますので、コチラも合わせてどうぞ!
↓ ↓ ↓
【特殊なホテルの業界用語】難しいホテル用語は、お客様にほとんど伝わっていないと思った方が良い。
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