世界のトリップアドバイザーユーザーに聞く、観光地としての日本とは?
前回の続きです。
トリップアドバイザーが訪日外国人の動向を調査した「インバウンドレポート2019」を無償公開 Part.3
https://kawashimablog.com/yufuin/?p=31027
今回も、世界最大級のクチコミサイト・トリップアドバイザー(https://www.tripadvisor.jp/)初のインバウンドレポートの事を書きますね。
【トリップアドバイザーとは?】
全世界の旅行者に利用されている旅行プラットフォームであり、訪日旅行を検討している人たちにも多く使われているサービスです。
トリップアドバイザーのサイトやアプリには毎月4億9,000万人の訪問者がおり、世界49の国と地域、28言語でサービスが展開されています。
今日のテーマはコチラです!
これから日本が観光立国を目指す上で欠かせないのが、訪日客の理解
日本を観光する海外からのお客様が、どのような期待 あるいはどのような不安を持っているのか?
何を評価していて、何に対して不満を覚えているのか?
そのような旅行者のインサイトを理解し、適切なサービスを提供することによって、訪日旅行の満足度は向上し、日本への再訪や旅行消費額の増加につながると考えられると言えるでしょう。
今回のレポートでは、9つの異なる国と地域において、トリップアドバイザーを普段から活用している旅行好きの利用者にアンケートを実施。
結果を元に、訪日旅行経験者の実態把握・訪日検討者の意識の理解・及び観光地としての日本が抱える課題についての考察をしております。
訪日旅行で実際に訪れた目的地と、興味を持っている目的地
まず、日本に来た経験がある旅行者に、実際にした訪れた目的地を聞いております。
どの国や地域においても、東京・大阪・京都といった目的地が上位を占めておりますが、一方で、中国とマレーシアでは北海道、欧米豪と。
そしてインドでは広島、オーストラリアとドイツでは 長野が割と人気であることがわかります。
また、興味を持っている目的地を聞いてみると、東京・大阪・京都だけでなく、その他の地方についてもある程度の関心があることが分かります。
国と地域別に見てみると、マレーシアと中国では 6割以上が北海道に、インド、オーストラリア、そしてイギリスでは 4〜5割が広島に訪問意向があるようです。
確かに。
広島は近年、原爆ドーム・平和記念公園・宮島等、かなりインバウンドが伸びておりますもんね。
そしてここだけの話、意外や意外。
広島では野球の広島カープ戦も非常に人気のコンテンツになっております。
このことから 旅行検討者の興味関心の対象は、実際に旅行時に訪問している地域よりも広いことがうかがえます。
訪日旅行で考えている旅のテーマと、したいこと
訪日旅行を検討するにあたって 考えている旅のテーマを調べたトコロ、欧米豪・アジアともに、歴史探訪や都市観光のニーズが高い事がわかりました。
東京・大阪・京都・広島などに人気が集中しているひとつの理由といえるかもしれません。
一方でアジアでは、 山岳やマウンテンリゾートが比較的人気のテーマとなっており、大都市圏以外にも興味関心があることがうかがえます。
そして訪日旅行の際に何をしたいかを聞いたところ、こちらも上記と似たような結果となり、欧米豪では「都市での滞在を楽しむこと」となりました。
「日本の歴史文化を学ぶこと」に対しても、比較的と高い関心を見せています。
一方でアジアでは「自然や四季を楽しむこと」が最も人気となりました。
他に特徴的なのは中国で、「日本の歴史文化を学ぶこと」よ りも「大衆文化体験」のほうが大きく上回っており、これは他の国と地域よりも顕著な傾向です。
このことから、中国の旅行者は日本について、伝統的なものよりも現代的なものに魅力を感じていることがうかがえます。
日本で買いたいもの
また、日本で購入したいものを聞いたところ、アジアでも欧米豪でも共通してニーズがあるのは、雑貨や小物などの記念品となっております。
国と地域別に見ると、最も購買欲が旺盛なのは中国で、ここで聴取した 7アイテム中 5アイテムにおいて、旅行者の 3割以上が購入意向があると回答しています。
欧米豪では「お菓子や食品」に対する購買意欲は 14%と低いものの、「日本茶・抹茶」では 31%とアジアよりも高い水準となっており、食品の中でも文化的な商材については購入意欲があるとも考えられます。
さいごに
トリップアドバイザーのインバウンドレポート。
上記のデータから言える事は、長年根付いた文化やコンテンツに対して、時間やお金を割いてもインバウンド利用者が増えていると言えるでしょう。
それにここ数年の、広島の伸びは無視出来ませんね。
元々魅力的なコンテンツはあったモノの、東南アジア・欧米豪への受け入れが柔軟だった事が要因と言えます。
ではもうちょっとインバウンドレポート、続きます。